紫外線治療ナローバンドUVB

紫外線には幅広い波長が含まれていますが、その中の一部の波長を皮膚に照射すると、皮膚の細胞に作用して免疫反応を調整し、炎症を抑える効果があることが分かっています。
紫外線の中でも、皮膚の治療に有効で、かつ副作用の少ない波長(308~313nm)を持った紫外線をナローバンドUVBと呼んでいます。

効果が見込める病気

尋常性乾癬アトピー性皮膚炎尋常性白斑円形脱毛症、掌蹠膿疱症などに保険適用が認められています。その他、慢性的な湿疹や皮膚掻痒症にも効果があります。

治療の流れ

基本的には週1~3回の照射をお勧めしています。ただし、病気の種類や症状の程度に応じて必要な回数は異なることがありますので、ご相談ください。
治療にかかる時間は、照射する紫外線量によって変わりますが、通常2~5分程度です。
範囲が広く、一度に照射できない場合は、2回に分けて照射することがあります。

副作用について

短期的には皮膚の赤み、日焼け(色素沈着)があります。
赤みは数日で治まることが多く、ひりひりした痛みを感じることはほとんどありません。
日焼けしたときのような色素沈着が起こることがありますが、照射を中断すると徐々に元に戻ります。

一般的に紫外線を長年浴び続けると、皮膚がんの原因になることが知られています。
ナローバンドUVBも紫外線の一種であり、皮膚がんの発生と無関係ではありませんが、生涯で300回以下の照射回数であれば、比較的安全に行えるとされています。